「セビリアの春祭り」、「パンプロ―ナの牛追い祭り」とともにスペインの3大祭りのひとつとされているのが、『バレンシアの火祭り』で、大小さまざまな約600もの人形が使われ、お祭りの最終日には全ての人形を燃やしてしまうという、なんともスケールの大きなお祭りなのです。
毎年3月12日~19日に開催される、この火祭りは「ファリャス」(もしくは「ファジャス」)と呼ばれています。
ファリャ(ファジャ)って何?
「ファリャ」(ファジャ)(Falla)とは、お祭りを飾る張り子人形のことで、その人形の大きさは大小さまざまですが、大きなものはなんと30メートルもあるそう!高さ30メートルは、10階建てのマンションくらいが目安なのかな。
通常、「二ノット」(ninot)と呼ばれる単体の張り子人形をいくつか組合わせて、一つの「ファリャ」(「ファジャ」)となります。「ファリャ」(「ファジャ」)はその大きさによって、大型な「ファヤス・アドゥルトス」(“大人のファヤス”の意)と、小ぶりな「ファヤス・インファンティレス」(“子供のファヤス”の意)に分類され、点火も大型と小型では別々に行われます。
人形は基本的に伝統的なテーマに従って作られるのですが、現代風刺的な視点が取り入れられることも多いんだそうです。
クライマックスは最終日の炎上!
『火祭り』という名前の通り、クライマックスは街中に飾られた大小さまざまなファリャ(ファジャ)と呼ばれる張り子人形に、次々と火が放たれる最終日の夜。周囲は炎と煙、爆竹の音に包まれ、その光景はまさにバレンシア炎上
祭りの最終日19日のサン・ホセの夜に、小さなファリャ(ファジャ)から一斉に火がつけられ、20日午前1時にバレンシア広場の巨大なファリャ(ファジャ)が炎に包まれると火祭りは閉幕となり、バレンシアは本格的な春の訪れとなるのです。
最も人気があるのが、市役所広場に設置されている大小2つのファリャス(ファジャス)で、これらはバレンシアの火祭りのシンボルとなっています。
これらシンボルのファリャス(ファジャス)の点火を見ようとする人の多くは、市庁舎広場で小型のファリャ(ファジャ)の点火を見て、そのまま移動せずその場に残り、大型のファリャ(ファジャ)への点火を待ちます。
大勢の人が集まりますので、市役所広場での見学をする人は早めの場所取りがオススメです。「近くで見たい!」ちう気持ちはわかりますが、あまり近づきすぎると、火の粉が飛んでくることがありますのでご注意を!
ファリャス(ファジャス)は市庁舎広場以外、町のいたるところに設置されているので、どこでも楽しめますよ♪
燃やされない人形もあるの?
火祭りの前、2月中旬から3月14日まで人気投票用の「二ノット」(単体の張り子人形)が展示され、そのなかで最も人気の高かった作品2点(大型・小型各1点)だけが最終日の火の手を免れ、『火祭り博物館』に保存されるのです。スケールの大きなお祭りだけど、歴史を保存することも大切ですもんね。
この『火祭り博物館』」は、ずっとオープンしているので、火祭りの時期にバレンシアに行けない人はここを訪れてファリャス(ファジャス)を見てみましょう!
いかがですか?バレンシアの火祭り。
高さ30メートルの張り子人形は見てみたいですね!しかも、それが火に包まれるってどんな光景なんでしょう?
とりあえず、暑そう・・・
観光旅行に飽きちゃったな~なんていう方は、次の旅行はこんな現地に行かないと楽しめないお祭りに参加してみるのはどうですか?
バレンシアの火祭り公式サイト(英語)
http://www.fallasfromvalencia.com/en