必見!世界のとっておき【可笑しなホテル20軒】11. ゾウのテント ~Gorah Elephant Camp・南アフリカ~
恐る恐るバンガローの外へ出てみると、地面をこする音に混じり、
ぽきぽきと木々の枝が折れる音が響いています。
夜明けの騒音の主は象!
象が大地を引っかいているのです。
電気は通っていません
宿泊室のバンガローは、小屋というよりは
テントのような佇まいです。
しかし、通常のテントとは異なり、頑丈な木造りの床と天井で
守られている安心感があり、明るくさわやかな帆布の壁が
サファリの風を感じさせてくれます。
木製の4つ足ベッド、珍しい木の実が入った銀のトレイ、
草原を臨むベランダに置かれた大きなチェアなど、
室内はコロニアル風、領主邸がイメージされていて、
ロマンチックな時間が過ごせます。
数あるサファリ・ホテルとは異なるこの雰囲気を守るため、
『ゴラ・エレファント・キャンプ』は、電気を引いていません。
太陽発電で通風装置と一部の照明具をまかなってはいますが、
明かりはロウソクと灯油ランプでとり、
調理にはガスが使われています。
ここでの楽しみのひとつは、バルコニーで食べる朝食。
わずか30メートル先にある動物たちの水場には、
かつて羽根をとるために飼育されていたという
ダチョウが群れています。
やがて、シマウマが加わり、かと思えば、
バンガローのすぐ脇で、イボイノシシが草を食べています。
人間と動物が同じ場所で、同じように朝食をとる。
これ以上の幸福感はなかなか味わえないのではないでしょうか。
アドゥ・エレファント国立公園はどんなところ?
『ゴラ・エレファント・キャンプ』がある
「アドゥ・エレファント国立公園」(Addo Elephant National Park)とは、
どんなところなのでしょうか?