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必見!世界のとっておき【可笑しなホテル20軒】19. ガラスのかまくら ~Igloo Village Kakslauttanen・フィンランド~
今回ご紹介するホテルは、北欧の国、フィンランドにある
『Kakslauttanen』(カクシラウッタネン)。
北極圏より約250キロメートル北、
フィンランドのラップランドにある家族経営のホテルです。
少年の夢を叶えた宿
北欧の国・フィンランドでは、その年の初雪が降ると
親が子どもたちのために「イグルー」(かまくら)を作る習わしがあります。
ホテル『Kakslauttanen』(カクシラウッタネン)の
オーナーであるユッシ・エイラモさんも、少年の頃、
毎年お父さんがつくるイグルーを楽しみにしていました。
ユッシ少年は、大好きなイグルーの中で眠ってみたかったのですが、
両親は決して許してはくれませんでした。
それから時は過ぎ・・・
1973年夏、ユッシはフィンランド最北の村ウヨツキへ魚釣りの旅に出かけます。
そして帰宅途中、フィンランド中央部でガソリンを切らしてしまいます。
途方に暮れたユッシですが、へき地の真ん中の道端でキャンプする以外、
他に方法は見つかりませんでした。
その場所こそが偶然にも、「カクシラウッタネン」だったのです!
『Kakslauttanen』(カクシラウッタネン)には、
20基のガラス製イグルーが並んでいます。
飛来した宇宙船団のように整然と、合計3列。
ドームは頑丈な2層構造で、砕氷船の窓と同じ
特殊ガラスが使われています。
吹雪が吹き荒れる日も、気温が-30度に下がる日も、
イグルーの中は快適です。
室内にはシンプルで機能的な家具が備わり、
床暖房も効いています。
2台の大きな電動ベッドと、その周囲をぐるりと一周する
短めのカーテン。
ベッドが快適なのですが、眠り込んでしまわないようにご注意を
オーロラを待たなければなりません!
『Kakslauttanen』(カクシラウッタネン)は、世界でも
有数のオーロラ観測地です。
9月から4月まで、空が晴れていれば、通常2日に1度はオーロラを
見ることができ、その時間は3分程度から数時間続きます。
宇宙の神に命じられたかのように、ゆるやかに空をうねる
七色のやわらかな光のカーテンは、まさに自然の驚異。
オーロラは、太陽風と呼ばれる電気を帯びた粒子が
150キロ上空で空気にぶつかり、発光する現象です。
冬以外でも楽しめます!
自然豊かなこの一帯は、季節ごとの良さがあります。
なかでも素晴らしいのは、広大なラップランドが
色とりどりに染まる紅葉の秋です。