『厳島神社』(いつくしまじんじゃ)は、広島県廿日市市の厳島(宮島)にある神社で、古くは「伊都岐島神社」とも記されました。全国に約500社ある厳島神社の総本社でもあります。
日本三景のひとつ「安芸の宮島」に浮かぶこの古社は、平清盛が一族の繁栄を祈って建てたもので、島全体を神として信仰したことによって栄えたといわれています。
『厳島神社』は海を敷地とした大胆で独創的な配置構成、平安時代の寝殿造りの粋を極めた建築美で知られる日本屈指の名社です。廻廊で結ばれた朱塗りの社殿は、潮が満ちてくるとあたかも海に浮かんでいるように見え、別名「日本のモンサンミッシェル」とも呼ばれています。
満潮時には社殿全体が海に囲まれますが、干潮時は朱塗りの大鳥居まで歩いて行けます。
背後の弥山の緑や瀬戸の海の青とのコントラストは、まるで竜宮城を思わせる美しさです。
たびたび火災や台風、高潮で被害を受けたのですが、そのたびに修復され、ところどころ色が少し違うのは建てられた時代などが違うからだと言われています。回廊の床板は8枚敷いてあり、板と板の間が少しずつ空いていて高潮や台風から守るための工夫がされています。その他、回廊は108本の柱、間隔が8尺、灯篭の数が108個など多くの所で末広がりの縁起がいいとされている8の数が使われています。
厳島神社のシンボルとも言えるのが、朱塗りの「大鳥居」。高さ約16メートル、支柱の周囲約10メートルで、潮が引けば、大鳥居まで歩いて行くことができます。潮の満ち引きによって、変化するさまも圧巻です。この鳥居は自然の重みで建っていて、構造の工夫だけで自力で立っているそうです。せっかく訪れるのであれば夜のライトアップも幻想的で素敵なので、オススメです。ぜひ、宮島で1泊して、干潮時、満潮時どちらの風景も楽しんでみてください。