「ヨーロッパを旅行するならどこがいい?」と聞かれた時、みなさんはどこを思い浮かべますか?
『花の都 パリ』、もしくは『霧の都 ロンドン』(ちょっと古かったでしょうか??)、はたまた『ガウディの街 バルセロナ』という意見の方もいらっしゃるでしょうね。
今回、ご紹介するのは『イタリアの首都 ローマ』です。
あの『ローマの休日』をはじめ、「ローマ」を舞台に作られた映画は数知れず。ここでは、そんな名作の名場面とともに、ローマ旅行をしたいと思います。ローマを旅行される際に、ぜひ参考にしてくださいね。
さて、どんな映画が出てくるか、乞うご期待!
1. ローマの休日 ~1953年 アメリカ映画~
【トレヴィの泉、スペイン広場、スペイン階段】
オードリー・ヘップバーン演じる「アン王女」が夜に大使館を抜け出し、ローマの街へ出かけます。
一人で歩くローマの街は何もかもが新鮮!
髪を短く切ってもらったのは、「トレヴィの泉」近くの美容院。ショートヘアになったアン王女が、スクープを狙い彼女をこっそりつける新聞記者のジョー(グレゴリー・ペック)と一緒に、ジェラートを食べるシーン。このシーンは、ローマの休日の中で最も有名になったシーンといっても過言ではないでしょう。このシーンが撮られたことで、「スペイン階段」は一躍有名な観光スポットに。今も、そのシーンを真似したいと訪れる観光客が後を絶ちませんが、残念なことに現在は飲食禁止なのでご注意ください。
【真実の口】
ジョーがアン王女をベスパの後部座席に乗せて、ローマ観光へと繰り出しますが、その中の名シーンのひとつが「真実の口」のシーンですよね。
嘘つきは手が抜けなくなるという伝説を伝え、手首がなくなったふりをして、王女を驚かすというシーンです。
「真実の口」(イタリア語で「Bocca della Verità(ボッカ・デラ・ベリタ))とは、ローマにある石の彫刻なのですが、では、一体どこにあるのでしょうか?
現在、「真実の口」はサンタ・マリア・イン・コスメディン教会(Basilica di Santa Maria in Cosmedin or de Schola Graeca)の外壁に飾られています。この教会の名前、あまり聞いたことがない人も多いのでは?
それもそのはず。この教会は、パッケージツアーに組み込まれているローマ観光には、通常含まれていないのです。
ご自身で行かれる方のために。「真実の口」への行き方を2つ、ご紹介しましょう。
1. 地下鉄B線に乗り、チルコ・マッシモ駅で降り、そこから徒歩で約10分。
2. 「ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂」または「カンピドリオ広場」から徒歩で約10分。
【コロンナ宮殿】
ローマの休日のラストシーンも印象的でしたね。大使館に戻ったアン王女が、ローマを旅立つ前に行った記者会見のシーンです。
「これまで訪問された中で、どこか一番お気に召しましたか?」という質問に、「どこも忘れ難く、決めるのは困難・・・ローマです!」とキッパリと言い放つアン王女の美しいこと
この記者会見場に使われたのが、「コロンナ宮殿」の大広間です。
『コロンナ宮殿』(Palazzo Colonna)は、ローマにある大きな宮殿の一つ。
15世紀に建てられた豪華な宮殿で、17世紀から20世紀にはコロンナ家が絵画を所蔵していました。現在では、コロンナ美術館としてオープンしていて、豪華な宮殿や絵画などを見学することができます。ただし、一般公開は土曜日の午前(9:00〜13:15)のみなので、行きたいな~と考える方はスケジュールの確認を必ずしてくださいね。
コロンナ宮殿への行き方をご紹介しましょう。
1. まず、トレビの泉に行き、そこから南へ向かう細い道をひたすらまっすぐ(10分弱)歩きます。
そして、上に白い橋がかかっている辺りまで来ると、あと一息!コロンナ宮殿はすぐ近くです。入口は小さく、わかりづらいので見落とさないように気をつけてください。
2. 「トレヴィの泉の行っちゃった」という方は、ベネツィア広場から行くことも可能です。ベネツィア広場の近くには「ビットリオエマヌエーレ2世記念堂」があるので、そこを観てからコロンナ宮殿に向かってください。
2. 太陽がいっぱい ~1960年 フランス・イタリア合作映画~
「美男子」(この言い方、かなり古いですが・・・)の代名詞と謳われた、フランスの俳優「アラン・ドロン」の代表作のひとつが、この『太陽がいっぱい』です。
『太陽がいっぱい』では海のシーンが印象的で、主にナポリとその近海にあるリゾート地イスキア島で撮影されたのですが、実はローマでのシーンもあります。
【パンテオン】
トム(アラン・ドロン)がフィリップ(モーリス・ロネ)になりすまそうとローマに行き、パスポート偽造に必要な用具を買い込んだのがパンテオン近くのお店でした。
【コロッセオ、スペイン階段、バチカン】
また、映画のタイトルバックに映るのは、コロッセオやスペイン階段、バチカンの映像です。
でも、アラン・ドロンの美しさにばかり目がいって、あまり気づいていない人も多いかもしれね
3. リプリー ~1999年 アメリカ映画~
前で紹介した『太陽がいっぱい』のリメイクというより、原作をより忠実に映画化した作品。
冴えない貧乏青年、リプリーの心情を上手く表現しているマット・デイモンの演技や、金持ち御曹司ディッキー役のジュードロウの美しさが話題となりました。
【ナヴォーナ広場】
ディッキーを連れ帰りに来たリプリーは、ローマを再三訪れるのですが、ディッキーとその旧友とに会ったにが「ナヴォーナ広場」(Piazza Navona)です。
また、再会した令嬢メレディス(ケイト・ブランシェット)と出かけたのは、スペイン階段やナヴォーナ広場、それにオペラ座(ローマ歌劇場)です。
4. 終着駅 ~1953年 イタリア映画~
【テルミニ駅】
かなり古い映画ですが、タイトルからもわかるように、ここでご紹介する場所は、今なおローマの玄関口である『テルミニ駅』です。
年下の青年ジョヴァンニ(モンゴメリ・クリフト)と今日こそ別れてアメリカに帰国しようと、ローマのテルミニ駅に来た、アメリカ人の人妻メアリー(ジェニファー・ジョーンズ)。パリ行きの列車の発車までの1時間半、行き交う乗降客たちの中で二人が繰り広げる、切ない愛と別れの葛藤を描いています。
600人以上の俳優とエキストラを使って、テルミニ駅で2カ月余りにわたるロケが敢行されました。
ちなみに、この映画の原題は『Stazione Termini』(テルミニ駅)です。
5. 天使と悪魔 ~2009年 アメリカ映画~
最後にご紹介するのは、トム・ハンクスが主演した『天使と悪魔』です。この映画は、ダン・ブラウン原作「ダ・ヴィンチ・コード」の第2弾として、公開されました。
この映画の舞台は、すばり『ローマとバチカン』です
映画には殺人事件の現場としてローマにある名所や教会、そしてバチカンが登場するのですが、実はこの場所で撮影されたものではありません。
前作「ダ・ヴィンチ・コード」を「キリスト教の教義に反する」として非難したバチカン当局は、「天使と悪魔」でもサン・ピエトロ寺院だけではなく、ローマ市内にある教会でもロケすることを許可しませんでした。
したがって、映画に登場する教会の内部や彫刻は、すべてセットとして作られたものなのです。
【サン・ピエトロ大聖堂】
物語の最初から、重要な場所として描かれている、バチカン市国の『サン・ピエトロ大聖堂』と『システィーナ礼拝堂』。
バチカン市国は「世界一小さな国」として知られています。
世界最大級の教会「サン・ピエトロ大聖堂」という大聖堂を中心とした、カトリック教会の総本山です。
「サン・ピエトロ大聖堂」は、イエス・キリストの第一の弟子聖ペテロの墓所があったところに建てられたので、この名がつきました。
【システィーナ礼拝堂】
『システィーナ礼拝堂』は、サン・ピエトロ大聖堂の北隣に位置する、バチカン宮殿にある礼拝堂です。
特にミケランジェロやボッティチェリなど、盛期ルネサンスを代表する芸術家たちが内装に描いた数々の装飾絵画作品で、世界的に有名な礼拝堂でもあります。とくに、ローマ教皇ユリウス2世の注文で、ミケランジェロが1508年から1512年にかけて描いた天井画や、ローマ教皇クレメンス7世が注文し、ローマ教皇パウルス3世が完成を命じた、1535年から1541年にかけて描いた『最後の審判』はミケランジェロの絵画作品の頂点とされています。
【サンタンジェロ城】
映画もクライマックスに突入したころに、登場するのが『サンタンジェロ城』。
サンタンジェロ城は、秘密結社イルミナティのアジトになっていて、ここでラングドン教授(トム・ハンクス)との最終盤の攻防が展開されます。
サンタンジェロ城は、ローマのテヴェレ川右岸にある城塞です。「聖天使城」や「カステル・サンタンジェロ」とも呼ばれています。
正面にはサンタンジェロ橋があり、少し離れた場所にあるバチカンのサン・ピエトロ大聖堂とは秘密の通路で繋がっているといわれています。
これだけでも、ミステリアスですよね。
「シネマで旅しよう♪ ローマ編」はいかがでしたか?
ローマに旅したくなりますよね
次回、ローマ旅行をされる際には、ぜひ参考にして、実際に訪れてみてくださいね。
【ローマ公式サイトURL】http://turismoroma.it/lang/ja/
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