日本3大がっかり観光名所とは
日本3大がっかり観光名所とは、有名な観光スポットだけど、実際に行ってみたらがっかりした場所の観光地のことです。
もともと旅行者の間で自然に語り継がれたものなので、札幌の時計台と高知のはりまや橋は、ほぼ意見が一致しているが、
3つめについては、長崎のオランダ坂、沖縄の守礼門、京都タワー、名古屋のテレビ塔、堺の仁徳天皇陵など諸説あります。
一般的に3つめは、長崎のオランダ坂か沖縄の守礼門が選ばれる?ことが多いようです。
札幌時計台(北海道札幌市)
札幌を代表する歴史的建造物として有名な札幌時計台。
私も実際そうでしたが、観光名所として知名度が高いので、
札幌市内ではなく、郊外の「大自然、広々とした大地」
そんな風景の中にひっそりと佇むように建っているのだろうと
思っていました。
そのような幻想を抱いたまま、訪れる観光客の方も少なくないようですが、
時計台は、札幌市内の中心部にあり、都会のビルの合間に突如現れます。
ガイドブック等を見ていると、うまく周りのビルが写らないよう写真撮影していることが多いですが、
実際はこのように都会のど真ん中にあり、ビルに囲まれ、なんとも窮屈そうな印象を与えます。
主にこうした理由から、がっかり観光名所と呼ばれるようになってしまったようです。
しかし、こうした風景にも「札幌が発展しても時計台は変わらず歴史を見守っている」とロマンを感じる人も多く、個人的にも、立地条件以外は建物の外観・内部とも歴史を感じさせる素敵な空間だと思います。
はりまや橋(高知県高知市)
石造りの実際のはりまや橋
はりまや橋は、高知市内の中心部、はりまや橋交差点そばにあります。
私が訪れたのは夜9時頃でしたが、周辺は交通量が多く賑やかな地域で、ライトアップされていたのですぐに見つかりました。がっかり名所とは言え、やはり観光名所。はりまや橋はたくさんの観光客で溢れていました。
はりまや橋は、高知県の民謡・よさこい節の舞台として有名で、江戸時代に造られた木造の小さな橋でしたが、幾度かの架け替えを経て、確かに橋は大きくなったのですが、長さよりも幅の方が大きい、微妙な橋になりました。
その上、はりまや橋の掛かっていた堀川が水質悪化により埋め立てられ、現在は、単に道路と歩道を分けるガードレールの役割を果たすだけの橋となってしまいました。
はりまや橋が、がっかり名所と呼ばれるもう一つの理由は、歌謡曲「南国土佐を後にして」が大ヒットし、同名の映画が制作されましたが、映画内で鮮やかな朱色の欄干が「はりまや橋」として登場し、実物を知らない人が「はりまや橋」を訪れ、映画と実際(くすんだ灰色の石の橋)とのギャップにがっかりすることが、後を絶たなかったということです。
地元では、評判を気にして、周辺を公園として整備したり、かつてのはりまや橋を再現した橋を新たに掛けたりと努力しているようですが、がっかり観光名所の地位は揺らがないようです。
オランダ坂(長崎県長崎市)
オランダ坂
江戸時代には外交の窓口であった長崎。
外国人が多く住んでいた場所で、当時はどの国の人もオランダ人と呼んだので、
外国人が行き交うこの坂を「オランダ坂」と呼ぶようになりました。
ガイドブックでもよく取り上げられるこの「オランダ坂」、
石碑のある入り口から登っていくと。。。
特に何にもありません。
がっかりの最大の理由は、この坂の上にも下にも、お店やお土産物屋など何もないことです。
坂の周辺にはいくつか趣のある洋風建築があり、それなりに雰囲気も楽しめるのですが。。。
そのため、首里城の復元が進んでいなかった頃は、
「オランダ坂」ではなく沖縄の「守礼門」を日本3大がっかり観光名所に入れることが多かったようですが、
首里城本殿が再建されたことにより、「守礼門」ではなく、「オランダ坂」が入れられることが多くなりました。
首里城のシンボル守礼門
また、それ以外にも愛知県名古屋市の名古屋テレビ塔、京都府京都市の京都タワー、大阪府堺市の仁徳天皇陵なども
日本3大がっかり観光名所に挙げられることもあります。