旅行先での楽しみのひとつに食事がありますよね。日本ではさまざまな国の料理が食べられるとはいえ、やっぱり本場の味を楽しむことは旅行の醍醐味のひとつではないでしょうか。
今回は、ヨーロッパの名物料理を5つご紹介しつつ、あわせて各国や都市の説明もしますので、参考にしてくださいね。
次の旅行は『食べる』ことに着目して、プランをたててみるのはいかがですか?
ナポリピッツァ Pizza Napoletana
人気イタリア料理のひとつにピザがありますよね。イタリアでは各都市でそれぞれ趣の異なったピザがあるのですが、中でも有名なのが『ナポリピッツァ』です。この呼び方は日本特有のもののようで、イタリア語では『Pizza Napoletana』(ピッツァ ナポレターナ)と呼ばれています。
ナポリピッツァの生地は厚めで、もちもちしているのが特徴。 代表的なソースは「マルゲリータ」で、トマトソース、モッツァレラチーズ、バジリコのシンプルな組み合わせです。 ちなみに「マルゲリータ」という名前ですが、その昔マルゲリータ王妃が「緑(バジリコ)、白(モッツァレラチーズ)、赤(トマトソース)がまるでイタリア国旗のようだ」と、とてもこのピザを気に入ったことが由来だとか。 ローマピザは、ナポリに比べて生地を薄くのばして、パリパリのクリスピーな食感なのが特徴です。
イタリア:ナポリ Napoli
『ナポリ』は、イタリア南部の中で最大の都市で、歴史的栄華の跡が残る港町です。旧市街地は世界遺産に登録されていて、ナポリ民謡にも歌われたサンタ・ルチアの港から見える雄大なヴェスヴィオ火山や、ヴォメロの丘から眺めるナポリの風景の美しさは世界的に有名です。その風光明媚な景観から、「ナポリを見てから死ね」ということわざがあるくらいなのです。
ピザの中でも「ナポリピッツァ」が特に有名なことはお話しましたが、スパゲッティの「ナポリタン」は日本生まれですので、お間違いなく。
コトレッタ アッラ ミラネーゼ Cotoletta alla Milanese
続いてはイタリア・ミラノの名物料理ですが、『コトレッタ アッラ ミラネーゼ』。これだけ聞くと??って感じですが、『ミラノ風カツレツ』なのです。
仔牛肉を叩いて、叩いて、薄く延ばし、塩・コショウ。粉チーズを混ぜた衣をつけて、少なめの油で焼き揚げます。ソースをつけずに、レモンを絞って食べるのがミラノ風なのです。見た目よりずっとさっぱりした口ごたえだそうです。
イタリア:ミラノ Milano
『ミラノ』は、ローマに次いでイタリア第二の都市。イタリアの経済やファッションの中心地として知られていて、「ドゥオモ」や「サンタ・マリア・デッレ・グラッツィエ教会」(レオナルド・ダ・ヴィンチの名画「最後の晩餐」は教会の左側にある修道院の食堂に描かれました)などに代表される歴史的建築物や美術品にあふれた芸術の街でもあります。
また、最先端のファッションを日本より安価で手に入れられることから、最近ではショッピング目的の旅行客も多く訪れています。
ドイツ ソーセージ German Wurst
「ドイツ料理」と聞けば『ソーセージ』を思い出す人が多いのではないでしょうか?はい、その通り!もちろん、ソーセージ以外にもドイツには美味しい料理があるのですが、ソーセージ( 英語:sausage / ドイツ語:Wurst)はドイツを代表する料理なのです。
ドイツにはなんと、1500種類以上のソーセージがあると言われていて、地方や街、各店によって製造方法やサイズも多種多様なのです。日本でよく知られている「フランクフルト」も、「フランクフルター・ヴルスト」(フランクフルト名産のソーセージ)と呼ばれています。
ドイツでは、街のあちこちにソーセージスタンドがあって、アツアツに焼かれたソーセージが香ばしい匂いを漂わせています。小型のパンに挟んで、マスタードをたっぷり付けて「ガブリ!」と食べれば、気分はドイツ人です。また、ビール醸造所に併設されたレストランで、作りたての地ビールと一緒に食べるソーセージはまた格別の味です。
ドイツ Germany
ドイツで不動の人気を誇るのが、「ノイシュバンシュタイン城」などを巡る「ロマンチック街道」ですが、その他「ミュンヘン」はビールと音楽の街として多くの観光客が訪れています。また、モダン建築ラッシュなどでアーティストの注目を浴びたことで、「ベルリン」への関心も高まっています。ドイツ全土には30以上の世界遺産が点在しているので、観光名所もたくさんあり、訪れる人を飽きさせません。ドイツと言えばビールを想像する人も多いでしょうが、意外にも(?)ワインの歴史も長い国なのです。
モンサンミッシェル オムレツ Mont Saint-Michel
世界遺産にも指定されている『モン サン ミッシェル』の名物料理をご存じですか?それは、ふわふわのビッグサイズのオムレツなのですが、特に有名なのは、「ラ・メール・プラール」(La Mere Poulard)というお店のスフレオムレツです。その昔、遠い遠い地から巡礼でやってきた人々のお腹を満足させるために考えられた、栄養満点の料理だったそうです。そのふわふわ感は、まるでメレンゲを食べているようだと評されることも。
ただ、単品での提供はなく、コースでのみの注文、しかもお値段はお高め・・・観光地プライスなんでしょうか。ちょっと残念かも。
フランス:モン サン ミッシェル Mont Saint-Michel
世界遺産にも登録されている『モン サン ミッシェル』は、ノルマンディー地方南部サン・マロ湾上に浮かぶ小島で、そこにそびえ立つ修道院も同じ名前がつけられています。カトリックの巡礼地のひとつで、「西洋の驚異」とも呼ばれています。巡礼者に限らず、世界中の人々がこの地に魅了されるのは、神秘的で崇高な景観のためでしょう。
パリからの距離は約350km、日帰りバスツアーで訪れる人が多いのですが、できればモン サン ミッシェルに宿泊したいもの。昼間の荘厳な姿だけではなく、トワイライトから闇夜に浮かぶ幻想的なシルエット、朝日に映える姿まで、さまざまな姿が堪能できます。
パエリア バレンシアーナ Paella Valenciana
『パエリア』は、スペインを代表する世界的に人気の料理の一つ。お米と野菜、魚介類、肉などを炊き込んだ料理で、米どころとして知られるスペイン東部バレンシア地方が発祥です。お米の黄色はサフランが着色料となっていることでも有名ですね。特に、本場バレンシアのパエリアは『パエリア バレンシアーナ』(バレンシア風パエリア)と呼ばれ、バレンシアを訪れる際には、ぜひ本場の味を楽しみたいものです。
スペイン:バレンシア Valencia
地中海に面した『バレンシア』は、温暖な気候で「マドリッド」「バルセロナ」に次ぐ、スペイン第三の都市です。スペインの三大祭りの一つ、「火祭り」が有名ですが、お祭り以外にもゴシック建築のカテドラルや世界遺産にも登録されている15世紀建築のラ・ロンハ・デ・ラ・セダなど名所はたくさんあります。また、1996年にオープンした「芸術科学都市」はオペラハウスや水族館などがあるヨーロッパ最大級の複合施設で、新しい観光スポットとして人気があります。
ちなみに、「パエリア」の本場は『バレンシア』ですが、「バレンシアオレンジ」はスペインではなく、アメリカのカリフォルニアで作られた品種なのだとか。
ヨーロッパ、グルメの旅はいかがでしたか?せっかく海外旅行に出かけるのなら、やはり本場の味を楽しみたいもの。パッケージツアーなら、食事を重視したツアーもたくさん出ていますし、個人旅行で訪れたとしても、勇気を出して地元のレストランに飛び込んでみては?
やはり、本場の味は雰囲気とともに味わうのが一番かもしれませんね。