【必見!動画あり】大人女子にオススメ♪ 旅行のプロが選ぶ 世界の絶景100【12】コンクと南西フランス(フランス・ヨーロッパ)
コンクと南西フランス ~フランス~
静かで神秘的な巡礼路!
雄大なピレネー山脈や美しい渓谷など、フランスの辺境とされる南西フランス。キリスト教の聖地、スペインの「サンチアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂」へ向かう巡礼地にもなっていて、素朴でかわいらしい宿場町が点在しています。
山道をひらすら車で走り、ようやく現れる『コンクの村』。そこは聖地に向かう宿場町らしく、ストイックで重厚。祈りの場にふさわしい霊的な佇まいがあります。まったく派手さはありませんが、見る者の心を一瞬にしてつかんでしまう、そんな魅力にあふれています。
ロマネスク様式の「サントフォア教会」と、それを取り巻く家々が織りなす風景には、誰もが一瞬息をのんでしまいます。フランスの石の文化を象徴するかのように、建物はすべて石造り。全体的にグレーの印象ですが、決して暗くはなく、赤い砂岩の教会と調和のとれた色彩美を醸し出しています。教会の入口では、「タンパン」と呼ばれる12世紀に彫られた見事なレリーフが目をひきます。「最後の審判」をテーマに、天国と地獄の風景を124人もの登場人物でリアルに表現したさまは見事。巡礼者たちはこれを目にし、神の存在に勇気をもらい、再び巡礼に向かったそうです。また、子宝に恵まれるという伝えがあり、国内外から祈願に来る人も多いようです。
「美食のゆりかご」で舌つづみ!
南西フランスは「美食のゆりかご」と呼ばれ、美食家にも大変人気の地です。特産はトリュフやフォアグラですが、名物料理アリゴもぜひ試していただきたいです。ジャガイモのピューレ、生クリーム、バター、チーズ、ニンニクを混ぜたシンプルな料理で、味つけはとてもまろやか。ソーセージや肉のつけ合わせによく出されますが、温めるとチーズが50センチ近くも糸を引くので、見た目にも楽しい料理です。
パリでもロワールでも、プロヴァンスでもないフランスの知られざる魅力を、ぜひ確かめに行ってみてください。
ワンポイントアドバイス
ベストシーズンは4月~10月。効率よく回るには(トゥールーズなどから)列車+一部専用車がオススメ。
冬は寒く、雪深くなります。11月~3月の5カ月は旅行者もなく、山里も冬眠状態。交通網も一部途絶えてしまうため、その時期は避けた方が無難です。
コンクへの行き方
【トゥールーズから】
トゥールーズからコンクへ行く場合は、まずアルビまで列車で行き(およそ1時間強)、そこからロデスまでバスに乗ります(およそ1時間強)。
ロデスからコンクまでは、バスもしくはタクシー(またはレンタカー)で移動します。
ただし、バスは1日に1本しか運行されていないのでご注意を。タクシーの場合、約40分でコンクに着きます。
【パリから】
<飛行機の場合>
飛行機でロデスまで行きます。所用時間は約1時間30分。ロデス空港からコンクまではタクシで約40分。
<鉄道の場合>
パリからロデスまで列車で約7時間かかります。夜行列車もあるようです