たくましい生き様が反映された濃厚な味付け! ~中国~
辛苦を乗り越えてきた移民たち
『客家』と書いて「ハッカ」と読みます。
『客家』とは、不毛に近い中原から中国全土に移住し、要塞のような大きな円楼に団結して住み、肉体労働もいとわず働き続けた強靭な民族です。
そのような生活状況でありながら、子どもたちに厳しい教育を施してきました。
そのおかげで、客家は孫文や鄧小平、元台湾総統の李登輝など、偉大な人物を多く輩出したのです。
かつての中国には、女性の足が大きくならないように行う「纏足」(てんそく)という風習がありました。しかし、客家の女性たちはそれに従わず、黒い服を着て天秤棒を担ぎ、率先して働いていたのです。
そんな生活のせいなのでしょう。客家料理は味の濃いものが多いと言われています。少量のおかずでたっぷりのご飯を食べるのです。
『客家料理』とは、中国の広東省、江西省、福建省と台湾の新竹県、苗栗県、高雄市美濃区などに住む客家の郷土料理のこと。
いくつか、代表的な客家料理をご紹介しましょう。
- 美濃粄條 >>> 「在来米」(うるち米)で作るうどん。きしめんのような太さのものから、さらに太いものまであります。モチモチした歯ごたえとコシが特徴で、炒めたり、だし汁に入れたりします。
- 客家小炒 >>> 戻した干しイカ、干し豆腐、ネギ、椎茸、唐辛子などの炒め物。台湾客家料理の中で定番中の定番。
- 梅干扣肉 >>> 豚肉と漬け菜(梅菜と呼ばれる客家独特の酸っぱい高菜)の蒸し物。
- 釀豆腐 >>> 肉詰め豆腐。宴会に必ず出される有名な客家料理。蒸すだけの場合も、蒸してからさらに野菜と炒める場合があります。
- 高麗菜封 >>> キャベツの煮物。
現在『客家料理』として提供される料理は、素材の多くは素朴なもので、保存食をうまく調理してしっかりとした濃い味つけとなっています。
これは、客家料理が長い歴史を担ってきた証だからなのかもしれません。
客家料理は素材の旨みを上手に引き出していて、一度食べるとやみつきになる美味しい料理です。
食べる機会があれば、ぜひ楽しんでみてください。
こんなグルメが楽しめる、中国や台湾(アジア)をぜひ訪れてみてください。
プチ情報
台湾でも客家料理を楽しむことができます。
台湾では、高雄県、苗栗県、新竹県、桃園県などに客家が多いため、これらの地域を中心に客家料理店(台湾客家菜)も多く存在します。
中国から伝わった客家料理のメニューも一般的ですが、それだけでなく、台湾独特の客家料理もあります。
台湾では干しイカや乾しエビのような乾物だけでなく、新鮮な海産物も簡単に手に入り、また、台湾特産のパイナップル、台湾でよく食べられているバジル、麺線のような小麦粉をつかった素材なども取り入れています。
台湾で「台湾客家料理菜」の看板を見つけたら、それは「台湾客家料理」のお店。ぜひ、お試しください。
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