アイスランドの世界遺産・シンクヴェリトル国立公園「シルフラ」にある地球の裂け目(ギャオ)

そして、次に訪れるのが「シルフラの大聖堂(Silfra Cathedral)」。
一番深いところが水深20m、奥域100mのまさに神秘的な場所です。
透明度の高い水中では、その細部まで鑑賞できますよ。

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最後に訪れるのが「シルフラ・ラグーン(Silfra Lagoon)」。
シルフラの中でも最も透明度の高い場所で、差し込む太陽の光が明るく輝いています。

以上、シルフラでのダイビングの見どころスポットの紹介でした。

ベストシーズンは5〜9月。
太陽光の届く浅瀬から、少し潜った魅惑的な透き通ったブルーの世界
そして更に深みの暗くなった世界まで、
初心者からベテランまで楽しめる場所です。
荘厳とも言える美しい無音の世界を堪能してくださいね。

シルフラへのアクセス

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日本から、まず経由地のコペンハーゲン(デンマーク)まで
約11時間のフライトです。
そこから更に4時間のフライトで、アイスランドのレイキャビックに到着。
レイキャビックを拠点として「シルフラ」を楽しむことになります。

レイキャビックからシルフラのあるシンクヴェトリル国立公園には、
レンタカーあるいは各種の日帰りツアーを利用してください。
夏場であれば、路線バスを利用するのも良いですね。

シンクヴェトリル

9世紀後半にノルウェー人が入植することで、アイスランドには人が住み始め、
スコットランドとアイルランドのケルト人が定住するようになりました。
アイスランドで暮らす人達は、930年にシンクヴェトリルの地で
世界最古の民主議会「アルシング」を開催しました。

「アルシング」は1798年まで800年以上も続けられて、
シンクヴェトリルは、アイスランドにとって守り続けなければならない、
国家的聖地とされています。

世界遺産・文化遺産

シンクヴェトリル国立公園は、ギャオやシルフラなどがあることから、
世界遺産・自然遺産の登録と思いがちですが、
自然遺産ではなく文化遺産に2004年に登録されています。

世界遺産として
『現存する、あるいはすでに消滅した文化的伝統や文明に関する独特な、
あるいは稀な証拠を示していること。』
『顕著で普遍的な価値をもつ出来事、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、
あるいは文学的作品と直接または明白な関連があること。』
の2つの基準に該当しています。

アルシング

様々なアイスランドの歴史的な決定が行われたアルシングは、
共和国が創立された930年から年1回夏の時期に開催され、
アイスランドの様々な法律を制定していました。
アルシングでは、議会だけではなく様々なイベントも行われていました。

開催時期になると、アイスランド各地から代表となったアイスランドの人達が、
シンクヴェトリルに集まって来ます。
アルシングのためにやって来た人達は、野営をしながら議会などに参加していました。

ギャオ

アイスランドは、大西洋中央海嶺が地上に現れている場所で、
アイスランド島の西半分が「北米プレート」、
東半分が「ユーラシアプレート」となります。
2つのプレートは反対方向に動いており、
その境目となる中軸谷に生じる裂け目のことを、アイスランドでは「ギャオ」と呼んでいます。

2つのプレートが数十年、数百年に1回という割合で、
大きく大地を引き裂くと、中軸谷には数多くの地球の裂け目が生じます。
地球の裂け目は、その出来た場所や時期によって、
人が歩ける切り立った崖に挟まれたギャオになったり、
水がたまることによって深いギャオになります。

アルマンナギャオ

「全人類の割れ目」と言う意味を持つのが、シンクヴェトリルでは最大のギャオで、
約9,000年前にできたとされるアルマンナギャオです。
アルマンナギャオは、シンクヴァトラ湖から北へ長さが約9km、
岩壁の高さは30~40m、最大幅は10mあります。

アルマンナギャオの西側の岩壁にはエクサールアゥ滝があり、
北米プレートからアルマンナギャオへとエクサールアゥ川が流れ込んでいます。

エキジビジョンセンター

シンクヴェトリル国立公園を一望することができる
ビューポイント・ハーキーズに隣接して、 シンクヴェトリル国立公園を紹介している、エキジビジョンセンターがあります。

エキジビジョンセンターの脇からアルマンナギャオに入り、
北へ向かう散策道が始まっています。
散策道は、途中からアルシングが行われたログベルグや、
中軸谷にある他のギャオなどに向かう木道が分かれています。

ペーニンガギャオ

シンクヴェトリルの中軸谷の湿地帯の中には大小様々なギャオがあり、
その中でもペーニンガギャオと呼ばれるギャオは、人気のあるギャオとなっています。

デンマーク国王が金貨を投げ入れたことから始まったとされ、
投げ入れた金貨を深いギャオの水底まで見失うこと無く追えたら、
願いが叶うと云われています。
ペーニンガギャオでは無いギャオを渡る木道の柵には、
金貨の投げ入れ禁止のマークが掲げられていたりします。

シンクヴァトラ湖

シンクヴェトリルの中軸谷に広がっているのが、シルフラのあるシンクヴァトラ湖で、
面積が約84平方キロメートルあるアイスランドで最大の天然湖です。

シンクヴァトラ湖は標高100mに位置しており、
最大水深は114mとなっているので、最も深い場所は海面下に達していることになります。
湖水の90%は溶岩を通る地下水脈から湧き出す水となっていて、
ラウング氷河からの水は20~30年を経て湧き出し、
美しい湖の水と多様な生物を育んでいます。

シンクヴェトリル教会

シンクヴァトラ湖の北側、シンクヴェトリルの中軸谷の中ある小さな教会が、
アイスランドではじめてキリスト教の教会として建てられた
シンクヴェトリル教会です。
教会が建てられたのは、アルシングがアイスランドの国教をキリスト教と定めた
1,000年頃とされています。

最初の教会建物には、ノルウェー国王から鐘が寄贈され、木材も寄贈されて建てられました。
現在の教会は、教会建物が1859年に、尖塔が1907年に建てられたものです。

アイスランドと日本

アイスランドと日本とは、どちらも火山国ということや、
あちこちに温泉が湧いていて、長寿の国である
といった類似点を、数多く見い出すことができます。

アイスランドには大西洋中央海嶺が南北に連なっていて、
アイスランドの西半分となる北米プレート、東半分となるユーラシアプレート、
どちらもはるばる日本まで続いています。
アイスランドでは引き合っているプレートが、フォッサマグナでぶつかっています。

合わせて訪れたい「ゴールデンサークル」

ゴールデン・サークルとは、シンクヴァトラヴァトン湖と
その東の一帯を指し示す呼称。
大陸プレート間のの割れ目と間欠泉をはじめに、
雄大な自然の観光スポットが集中する、観光客にも人気のエリアです。
「シルフラ」以外の主要な観光スポットを紹介しますね。
ツアーなどを利用して、どうぞ。

ゲイシール間欠泉

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もともとの「ゲイシール間欠泉」は、残念ながら現在活動停止中…。
その代わり、次で紹介する「ストロックル間欠泉」をどうぞ。
5〜10分おきに吹き出す間欠泉を「今か今か…」と待つのも楽しいものですね。

ストロックル間欠泉

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「ゲイシール間欠泉」の南側にあるのが「ストロックル間欠泉(Strokkur)」。
5〜10分間隔で噴出する間欠泉は15〜20m、
時には40mの高さまで到達するほどの勇壮な光景…。
ドキドキしながら、噴出するのを待ちましょう。
期待を裏切らないはずですよ。

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