たった2カ月だけの絶景!
この毅然としたたたずまいは、古い教会だと思う方も多いと思います。
実は、ここは曽木の滝の1.5キロメートル下流、鹿児島県伊佐市のダムの底に沈む、曽木発電所の遺構なのです。
さすがは明治の建築です。
重厚な赤レンガ造りが、数多い九州の近代遺産の中でも抜群の人気を誇ります。
明治42年の竣工で、ドイツから最新鋭の発電機を導入し、800kwもの電力を生産しました。
その出力は、当時国内でも最大級のものだったそうです。
昭和40年に川内川の鶴田ダムの完成と同時に、水没してしまったのですが、
おそらく打ち壊して撤去するには、あまりにも見事な出来映えだったのでしょう。
通常は、屋根の三角部分だけが顔を出すのですが、ダムの水位を下げる5月から
2カ月の間だけ、中世ヨーロッパの居城跡を思わせる煉瓦造りの建物の全貌を見ることができます。
★『曽木発電所の遺構』の住所、行き方・アクセス、営業期間、料金など
- 住所:鹿児島県伊佐市大口宮人
- アクセス:
鶴田ダムより国道267号、または県道404号を通り、車で約30分。
または、曽木の滝公園より下流へ、徒歩約20分
※曽木発電所遺構展望公園より遺構を見ることができます。 - 営業期間:無休
- 料金:無料
- 電話番号:0996-59-2030(鶴田ダム管理所)
- 公式ホームページ:鶴田ダム管理所(国土交通省 九州地方整備局)
曽木発電所遺構