ここでしか見ることのできない海鳥も!
北海道・根室半島の沖合2.6キロメートルに、クッキーのように真っ平な奇妙な島が2つ浮かんでいます。
『ユルリ島』と『モユルリ島』です。
『ユルリ』(ウリル)は、アイヌ語で「鵜のいる島」という意味だそうです。
「モ」とは「小さい」の意味があり、「モユルリ島」とは「小さいユルリ島」を表しています。
『モユルリ島』の面積は、『ユルリ島』の約1/5ほどなんです。
『ユルリ島』は周囲約8キロメートル、灯台がポツンとあるだけの
無人島なのですが、なぜか馬たちが元気に疾走しています。
実は、昭和20年代に、昆布漁の漁師が、島の昆布の干場に利用しようと、
荷揚げ用に連れてきた馬たちが野生化したのだそうです。
しかし、中央の湿原には小川が流れ、大好物のミヤコザサは食べ放題!
自然放牧は馬たちにとって楽園だったのか、太った馬が多いときは
30頭近く群れていたのだとか。
現在は、近親交配による絶滅を防ぐために雄馬の間引きが行われ、
2014年2月時点で6頭、2017年6月の時点ではわずか3頭にまで減っています。
また、ユルリ島もモユルリ島も無人島のため、国内でも有数の北方系海鳥の
絶好の生息地となっています。
繁殖している海鳥類は、エトピリカやケマフリ、チシマウガラスなどです。
植物も約300種が生育していて、北海道自然環境保全地域にも指定されていて、
メディアを含め人の立入りは禁止されています。
ユルリ島もモユルリ島も立入りは禁止されているので、直接上陸することはできませんが、
天候などに恵まれれば、根室市昆布盛(こんぶもり)漁港付近の高台から、
双眼鏡などを使用して野生馬の姿を確認することができます。
また、根室市落石(おちいし)漁港から出港している「落石ネイチャークルーズ」に
乗船すれば、ユルリ島をより近くで見ることができますし、それだけではなく
他の地域では見ることのできない野鳥や、北海道根室の海を飛び交う自然のままの鳥たちの生態を
間近で観察することができます。
こんな自然の神秘を間近で感じることのできる、北海道根室市へぜひ行ってみてください。
★『落石ネイチャークルーズ』の住所、行き方・アクセス、電話番号、公式ホームページなど
- 住所:北海道根室市落石西112
- アクセス:JR根室駅から落石まで約18キロメートル(車で約25分)
- 料金:大人(中学生以上):8,000円、小学生(5年生以上、保護者同伴):5,000円
※小学校4年生以下は乗船できません - 運航:1日2便(最少催行人数:3名)
- 受付方法:受付は電話予約にて(予約は前日の午前中まで)
- 受付時間:(月~金)9:00~17:00(土・日・祝日)9:00~15:30
- 電話番号:0153-27-2772(落石ネイチャークルーズ協議会)
- 公式ホームページ:
▷ 落石ネイチャークルーズ
▷ ユルリ島・モユルリ島 (根室市役所)