【旅行のプロが選ぶ 死ぬまでに絶対行きたい世界遺産100】77.エルサレム旧市街と城壁(イスラエル)
宗教と民族が交錯する聖地『エルサレム』。イスラム教、キリスト教、ユダヤ教という3大宗教の「聖地」となっています。この地では、宗教への傾倒と祈りの深さに驚かされ、心を動かされます。
1キロメートル四方の城壁に囲まれた『エルサレムの旧市街』は、狭い石畳道が迷路のように続きます。
住民は宗教別に4地区に分かれて住んでいるのです。旧市街の南東部が「ユダヤ人地区」。
紀元前10世紀に2代ダビデ王がエルサレムをイスラエルの首都と定め、3代ソロモン王はユダヤ教の神殿を築きます。しかし、紀元70年にはローマ軍に破壊され、ユダヤ人は世界各地に離散してしまいます。年に1日だけは帰国を許され、唯一破壊を免れた神殿を囲む西壁の前で、祖国の喪失と多くの神殿が破壊されたことを神に詫びて、嘆き悲しみました。それが有名な「嘆きの壁」です。
北東部が「ムスリム地区」で、イスラム教の聖地であるモスクの「岩のドーム」がそびえます。北西部は「キリスト教地区」で、ゴルゴダの丘にはキリスト教の「聖墳墓教会」が経っています。
南西部は、「アルメニア人(使途教会)地区」となっています。
エルサレムは、3つの主要宗教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教)の聖地が1つの街に隣り合って共存している、世界でも極めて稀な場所なのです。
Jerusalem