【旅行のプロが選ぶ 死ぬまでに絶対行きたい世界遺産100】72.ボロブドゥール寺院遺跡群(ジャワ島・インドネシア)
世界三大仏教遺跡のひとつと言われている『ボロブドゥール寺院遺跡』は、ジョグジャカルタ市内から約42キロメートル、車で約1時間の場所、ムラピ山などの山々に囲まれたケドゥ盆地にあります。(他の2つは「アンコールワット(カンボジア)」と「パガン(ミャンマー)」です)
1辺120メートルのピラミッド形をした、世界最大級の仏教寺院『ボロブドゥール』は、高さ35メートル、9層からなっています。安山岩を積み重ねただけで内部空間がまったくないユニークな造りになっています。
シャイレーンドラ朝が仏教時代の8世紀後半~9世紀前半に建造したのですが、1000年もの間、熱帯雨林に埋もれ、1814年に発見されました。一番下の基壇は「欲界」を表し、欲望は超越しても、まだ悟りには至っていない「色界」を表す5層の方形壇がその上に築かれています。
各壇には回廊が巡らされ、回廊壁面は全長5キロメートルも続きます。釈迦の生涯や仏教説話をテーマにした浮彫が1460面も彫られ、窪みとなった壁がんには432体もの仏像が安置されています。
その上が「悟り」の世界である3層の円形壇。釣鐘形で72基ありストゥーパ(仏塔)の中には、釈迦如来像が1体ずつ入っています。
時計回りに最上層まで到達すると悟りを開いて「解脱」できるという楽しい旅で、立体曼荼羅ともいわれる所以です。
Borobudur