【旅行のプロが選ぶ 死ぬまでに絶対行きたい世界遺産100】86.メンフィス周辺のピラミッド群(エジプト)
おそらく、『エジプトのピラミッド』を知らない人はほとんどいないと思います。
では、「ピラミッドって何?」と聞かれたら??
茶色っぽい四角錐の建物で、歴代王のお墓・・・。こんな感じでしょうか。
エジプトのピラミッドは、138基が発見されていて(2008年時点)、そのほとんどは、エジプト古王国からエジプト中王国時代のファラオかその家族の墓です。
エジプト・カイロ近郊のギザにあるのが、有名な「クフ王のピラミッド」です。2.5トンの石材を230万個、203段も積み上げた正四角錐の世界最大の石造建造物で、底辺は230メートル四方、高さ137メートルと想像を絶する壮大さを誇ります。このピラミッドは紀元前2560年頃に造られたと言われています。しかし、どうやってこんな大きな建造物が造られたのかは不明な点も多く、この「クフ王のピラミッド」は世界七不思議の一つに数えられています。
他に高さ20メートルのスフィンクス像が守る「カフラー王」と、「メンカウラー王」の3大ピラミッドが並んでいます。
エジプト古王国(紀元前2700年~2200年頃)の最初の都は、カイロの南のナイル左岸にある「メンフィス」に置かれました。
「ファラオ(王)」たちは、魂は不滅で生き返るものと信じ、死後はミイラとして墓に安置するように命じました。その結果、メンフィス周辺の「サッカラ」、「ダハシュール」に30ほどの各ファラオのピラミッドが造営されることになったのです。
世界最初のピラミッドは第3王朝ジュセル王の墓で、6段からなる階段状のもの。石灰岩で造られています。
なお、一口に『ピラミッド』といっても多彩。途中で傾斜角度が変わる第4王朝スネフル王の『屈折ピラミッド』や、花崗岩でできているため赤く見える『赤いピラミッド』などもあります。