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必見!世界のとっておき【可笑しなホテル20軒】18. アースシップ ~Earthship World Headquarters・アメリカ~
「フェニックス号」の中は、住宅誌のグラビアのようです。
ガラスの屋根から陽光が降り注ぎ、観葉植物どころか
ジャングルのような緑が茂ります。
大きなリビングとキッチン、入口にはガラスの温室。
地中に埋まった室内に窓はなく、ベッドルームには
ほの暗い照明が灯っています。
生きもののような温かみを醸し出す曲線の壁、
瑠璃色の光を放つ贅沢なステンドグラス。
キッチンには陶器の置物が飾られ、食器棚の扉には
自然の木枝がはめ込まれています。
内装はどれも真似したくなるものばかり。
「フェニックス号」が、ステキな手づくりの品がつまった
玉手箱なのです。
アースシップの建物は開拓精神にあふれています。
しかも、ただ風変わりなだけはなく、
ここは「自然の恵みを生かすことで世界を救う」
という信念でつながった共同体なのです。
アースシップは、自然エネルギーをうまく利用して維持されています。
太陽光発電と風車でほとんどのエネルギーをまかない、
よく工夫されたろ過システムで雨水や雪を飲料水や生活用水にします。
究極は、ムダだらけの生活から出たゴミの再利用です。
例えば、壁材をして土を詰めた古タイヤ(断熱効果も抜群!)を使っています。
バスルームを飾る水玉模様や壁の装飾は、よく見ると
ガラス瓶やプラスチックボトルの底です。
ありふれたモノが、ここではアートと化すのです。
アースシップのオーナーは「持続可能な生活」の実現を
めざして30年以上も試行錯誤してきました。
その努力はようやく世界規模で実を結び始め、
いまやアースシップは、世界のいろいろな国で建設が進んでいます。