必見!世界のとっておき【可笑しなホテル20軒】12. 炭焼夫の小屋 ~Kolarbyn・スウェーデン~
ここはまるで、森のこびとの国のようです。
針葉樹の森がどこまでも続き、遠くに湖の水面が光る。
ところどころ岩石が顔を出す地面に、やわらかな木漏れ日が
射し込んでいます。木々の間にぽつぽつと点在するのは、
思いのままに草木の生えた12個の塚。
今回、ご紹介する”炭焼夫の小屋“『Kolarbyn』(コラルビン)は、
スウェーデンの森の中にあります。
原始の自然とのふれあい
よく見ると、塚には木の扉があり、
小さな煙突が突き出ています。
入口の脇にバケツと炭が置かれているだけで、
他には何もありません。
これこそが『コラルビン』(Kolarbyn)なのです。
現役の炭焼小屋だった!
小屋の歴史は、人々が木を切り出して燃し、
炭づくりを始めた17世紀にさかのぼります。
このあたりでも1960年代までは現役でしたが、
近代化が進むにつれ、だんだんと姿を消していきました。
伝統を次世代に伝えようと地域の炭焼夫たちが
1996年にこれら12の炭焼夫小屋をつくったのですが、
やがてそれも捨て置かれ、荒れ果てていました。
そこへ、2003年ひとりの若者が現れます。
彼は、この素朴な炭焼夫の小屋と
人里離れた立地を一目で気に入ったのです。