金沢の人気観光スポット『金沢21世紀美術館』の見所を徹底ガイド
人間の生と死を考える。「雲を測る男」
『終身犯』(1961年 米国)という映画から着想を得て制作された、
ヤン・ファーブルの作品です。
映画の終わりで研究の自由を剥奪された主人公が、
「今後は何をして過ごすのか」と問われ、
「雲でも測って過ごすさ」と答えた台詞が由来となっているそうです。
生と死が一貫して制作のテーマだったというファーブルの思いと、
自然科学的な要素が融合した作品となっています。
自由をテーマにした伸び伸びとしたアート。
『心の自由は法律や権力でも拘束できない』事が学べます。
目先のものでなく、心の自由こそが主人公の本当の研究の始まり。
それがうまく表現された、開放的な作品が空と溶けていくように見えるのを、
流れる雲と楽しんで。
体感型のアート!「ラッピング」
フェルナンド・ロメロの作品で、子どもが内部に入って
遊ぶこともできるように設置されたパビリオンです。
風船の内部から外部に向かって、6つの突起が様々な方向へと
押し出されたかのような複雑な形が印象的です。
子供は狭いところが好きですよね!
不思議な形の中に入ると『何か』になった気分になれるかも!?
虫かごみみたいに見えるので、虫ごっこしている子供もいましたね・・・
なんの虫になっていたのかは想像にお任せします!!
角度によっては顔のようにも見え、怪人のようでもありますよね・・・
トイレにもアート!「あなたは自分を再生する」
作者のピピロッティ・リストは、人間にとって必要不可欠な
トイレを神聖な場所とみたて、30センチ四方の祭壇を設け、
その中にクリスタルと美術館をモデルとした、オブジェを配しました。
オブジェには口から摂りこんだものが、血液、涙、内臓組織へと
変化する様を賛美するような映像、排泄物に対しての感謝の言葉が投影されています。
当たり前にあるトイレという場所を、神秘的な世界に作り上げています。
金沢では『便所の神様』が神具店で売られているのを知ってますか?
トイレの守り神として、便器の下に立ち姿の土人形を埋めていたそうです。
トイレ(便所)は、生命に関わる排泄物との関わりが深い領域。
そこにも神様がいて、守るのを当たり前と考えるのは当然ですよね。
そんなトイレもアートになるとは、神様もびっくり!でしょう。
知覚を揺さぶられるアート「L’Origine du monde」
コンクリートの壁面に、巨大な黒い楕円形が見えます。
この楕円形は目を凝らせば凝らすほど窪みのように見えてきて、
創造力を掻き立ててくれます。
三半規管の弱い方は、長い時間みていると立ちくらみや
気分が悪くなる事もあるので気をつけて!!
また、狭い場所がちょっと・・・なんて人も、
深呼吸してみると大丈夫ですよ。
この楕円から、どんなものを創造するかはアナタ次第!!
そして、それが何なのかは心の中だけにしまっておきましょう。
これらの作品が展示されている交流ゾーンには、
夜22時まで自由に入ることができます。
夜の美術館は静かで重厚な趣があり、
昼とはまた違った表情を見せてくれるので、是非オススメです。
一度訪れれば、スタイリッシュで一風変わった作品に心躍らされるだけでなく、
五感を刺激されること間違いなし!
夜も無料ゾーンは入場OK!「夜の美術館」
昼間も見応えがありますが、夜は幻想的な雰囲気が増して、
とっても素敵な空間になると評判なんですよ。
もちろん、夜も無料ゾーンは入場OKです。
建物自体がライトアップされるのですが、
とってもロマンチックな雰囲気になりますよ。
デートにもおすすめです。
多彩なイベントも開催しています!
実は多彩なイベントも開催しているんですよ。
HPに掲載されているので、ぜひ確認をしてから訪れてみてくださいね。
子供たちのためのイベント
金沢21世紀美術館では、教育普及プログラムとして
子供たちのためのイベントを行っています。
キッズスタジオ・プログラムでは、いろいろな造形遊びを楽しめます。
また、定期的に絵本の読み聞かせイベントなどもおこなっています。
職人が直々に説明をするなど、普段は触れられない貴重な体験や
話が聞けるのも子供には大切な時間。
金沢には色んな伝統工芸があり、それぞれに素晴らしく、
子供でも興味をもって楽しめるものばかりです。
子供の感性を大切にしたい人は、イベントに参加してみてくださいね。
トークショーやシアターでの劇など
シアター劇やアーティストによるトークショーなども開催されているので、
斬新な知識を得ることもできますよ。
自らは出掛けてまで見ることのない、レアな劇や身近なアーティストとの
触れあいは貴重な体験でもあります。
色んな角度から芸術に触れられる機会が、ちりばめられているのも魅力の1つ。
「あんなことやりたい」そんな気持ちを育みます!!