【旅行のプロが選ぶ 死ぬまでに絶対行きたい世界遺産100】50.シェーンブルン宮殿と庭園群(ウィーン・オーストリア)
『シェーンブルン宮殿』は、ウィーンの中心部『シュテファン大聖堂』から西に直線で約5キロメートルの場所にあります。
『シェーンブルン宮殿』は、「美しい泉」を意味するハプスブルク家の夏の離宮でした。「テレジアンイエロー」と呼ばれる、上品なクリーム色をした宮殿ですが、これは外壁は金を塗ろうとしたところ、マリア・テレジアが財政の状況を考慮して、黄金に近い黄色にしたそうなんだとか。
外側はバロック様式、内装はウィーン風ロココ式で、金箔をふんだんに使った豪華な漆喰装飾とシャンデリアなどが華やかな宮廷生活を物語っています。部屋数は1441室と膨大な数をほこり、「会議は踊る」で知られるウィーン会議の舞台となった大ギャラリーでは、連日晩餐会や舞踏会が催されていました。
また、『シェーンブルン宮殿』には日本庭園があります。これは1913年に、フランツ・フェルディナント大公が日本訪問から帰国後造営させたもので、オーストリアの庭師に見よう見まねで作らせたものです。オーストリア=ハンガリー帝国崩壊後は、誰ともなしに「アルプス庭園」と呼ばれるようになっていましたが、その後調査が進められた結果、手水鉢と思われる石など見つかり、日本庭園ということが断定され、枯山水の日本庭園として修理、復元がなされました。
シェーンブルン宮殿