【一度は行きたい!旅行のプロおすすめ 絶景の世界遺産100】94.ヴィースの巡礼教会(ドイツ・ヨーロッパ)【動画あり】
ヴィースの巡礼教会(Pilgrimage Church of Wies) ~ドイツ~
草原にぽつんと佇む白亜の教会
『ヴィースの巡礼教会』は、かつて目から涙が流れ落ちたという
噂の奇跡の木像「鞭に打たれるキリスト」を見に、
巡礼者が殺到しました。
そのため、バイエルン・ロココ様式の僧院教会が建てられ、
像を安置することになりました。
ずんぐりとしたクリーム色の建物で、ツィンマーマンの傑作、
「天井フレスコ画」がすばらしい教会です。
ドイツ南部ののどかな村、「シュタインガーデン」(Steingaden)。
その村のアルプス山麓にあるヴィース地区、ロマンティック街道沿いの
草原に巡礼教会はぽつんと佇んでいます。
アルプスを背に建ち、緑の牧草地に映える白亜の教会は、
建築家「ドミニクス・ツィンマーマン」の手によるものです。
外観はとても素朴な感じなのですが、教会内に足を踏み入れると、
その外観からはとても想像できない、華麗で繊細な装飾に目を奪われます。
ドイツ・ロココ様式の最高傑作と称えられるほどで、
華やかに装飾されたパイプオルガンもよく知られています。
このパイプオルガンは1757年に製造されたもので、
天井画とパイプオルガンの装飾の美しさは欧州随一といわれています。
現在の建物は1985~1991年にかけて修復されたものですが、
18世紀の建築当時そのままの姿が忠実に再現されています。
「鞭打たれるキリスト」の木像は、そのあまりにも痛々しい姿から、
長い間しまい込まれていたのですが、マリアという農婦がもらい受け、
祈りを捧げたところ、1738年、キリストの像が涙を流したといわれています。
この噂を聞きつけた人がマリアの家に押し寄せたため、
小さな礼拝堂を建てたのですが、巡礼者はどんどん増えていき、
1746年に新しく教会が建てられることになりました。
これが『ヴィースの巡礼教会』です。
この教会の正式名称は、
「鞭打たれるキリストの巡礼聖堂」です。