【旅行のプロが選ぶ 死ぬまでに絶対行きたい世界遺産100】70.ロンドン塔(ロンドン・イギリス)
『ロンドン塔』は、ロンドン東部、シティ地区の東端にある中世の城塞で、タワー・ヒルとよばれるテムズ川北岸の高台に建っています。ロンドン塔の「塔」は、城砦の中心にある「White Tower」にちなんでつけられていますが、エリザベス1世やエドワード5世と弟が幽閉された「ベル塔」、「ブラディ塔」(血の塔)など多くの塔が並んでいます。
ちなみに『ロンドン塔』の正式名称は「女王陛下の宮殿にして要塞」です。
『ロンドン塔』は、世界遺産の中でも他に類を見ないほど様々な使われ方をしてきた建造物です。もともとは要塞として建築されたのですが、宮殿、監獄、処刑場、武器庫、宝物庫としても利用されたほかに、その後、銀行、動物園、造幣所、天文台としても利用された歴史を持っています。
長い歴史のため、ロンドン塔にまつわるエピソードは数多く残っています。しかしそのなかで、一番知られているのはやはりこの塔で処刑された人々の亡霊に関する話ではないでしょうか。政治に翻弄され、苦渋を飲んだ人々の魂が、今でもここには生き続けていると言われているのです。
「タワーグリーン」は18歳で処刑された、わずか9日間だけの女王レディ・ジェーンの処刑場跡。投獄や拷問、処刑が数多く行われた暗い歴史を持つ王城ですが、チューダー王朝風衣装の守衛・ビーフィーターのユーモラスな姿も人気です。
イギリス ロンドン塔