前回、「シネマで旅しよう♪ ローマ編」をお届けしましたが、今回ご紹介するのはイタリアの『水の都 ベニス』です。
運河で囲まれた街「ベニス」は、街のどこを切り取っても、絵になります。
この街は「ベニス」「ヴェニス」「ベネチア」「ヴェネツィア」「Venice」「Venezia」など、いろいろな表記をされますが、ここでは「ベニス」で統一してご紹介しますね。
さて、今回はどんな映画が出てくるでしょうか?乞うご期待です!
1. リトル・ロマンス ~1979年 アメリカ映画~
『ベニス』というと、この映画を思い浮かべる人も少なくないと思います。最初にご紹介するのは、ダイアン・レインのデビュー作でもある「リトル・ロマンス」。これは、1979年の公開されたロマンディック・コメディ映画です。
ベニスにある「ため息橋」の下で日没の瞬間にキスした恋人たちは、永遠の愛を手にすることができるという「サンセット・キスの伝説」に憧れた13歳の少女(ローレン / ダイアン・レイン)が、その伝説をため息橋の下でキスをする為に同じ年のボーイフレンド(ダニエル / テロニアス・ベルナール)とベニスに行く話がメインになっていて、浮気性の母への反発、理解のある父、粋な詐欺師(ジュリアス / ローレンス・オリヴィエ)との交流などを交えて描がれた映画です。
【サンマルコ広場】
ベニスに着いた2人は、街中を散策して楽しい時間を過ごします。楽しくはしゃぐシーンのひとつが、『サンマルコ広場』です。
【ため息橋】
『ため息橋』の下で、日没の瞬間にキスを交わすと永遠の愛を得ることができる、という「サンセット・キス伝説」を実行するため、2人がゴンドラに乗ってたどり着くのが、もちろん、ため息橋です。
映画のクライマックス、教会の鐘が響きわたる中、2人はキスを交し、永遠の愛を誓い合います
2. 007 カジノ・ロワイヤル ~2006年 イギリス映画~
6代目ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグが活躍する、007シリーズ21作目の『007 カジノ・ロワイヤル』(原題:Casino Royale / You Asked for It)。この作品のクライマックスはベニスなのです!
【リアルト橋】
世界中のテロリストから集めた軍資金をいかさまポーカーにつぎ込む闇商人ル・シッフル(マッツ・ミケルセン)との対決で、運河沿いに建つ商館風の屋敷が丸ごと崩れて、水没します。
実は、このシーンはギリスのパインウッド・スタジオで作られたセット撮影なのですが、この手の商館はリアルト橋近くのドイツ商館や、現在は自然史博物館となっているトルコ商館など多くあります。
ヴァポレット(水上バス)やゴンドラに乗ってベニスの大運河を渡っているとき、にぎやかな魚市場にさしかかったら前方を見上げてください。
ベニスを代表する景色の1つ、「リアルト橋」が目の前に広がります。Vの形が目を引くデザインと、高い石造りのアーチと欄干、花瓶型の手摺が特徴です。橋の上にはアーケードが作られ、商店が並んでいます。
【カナル・グランデ】
先にご紹介したように、映画のクライマックスシーンの大部分はイギリスでのセット撮影だったのですが、アカデミア橋とリアルト橋の間の『カナル・グランデ』(Canal Grande)を、ボンドが恋人ヴェスパー(エヴァ・グリーン)とヨットで航行するシーンは本物です。
3. インディ・ジョーンズ / 最後の聖戦 ~1989年 アメリカ映画~
ハリソン・フォードが主演した『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』(原題:Indiana Jones and the Last Crusade)は、シリーズの第3作目の映画で、インディの青年時代や名前の由来、父親ヘンリー(ショーン・コネリー)との冒険などが描かれた作品です。
【聖バルナバ教会、サン・バルナバ広場】
キリストの聖杯を探しに出かけて失踪した父ヘンリーが、ベニスから送った日誌を手掛かりに、インディも水の都ベニスへ。ヘンリーの協力者だった博士エルザ(アリソン・ドゥーディ)の案内で訪れた図書館は、『聖バルナバ教会』で撮影。
その地下墓地へ潜って、地上に出たところが『サン・バルナバ広場』です。映画「旅情」のヒロインがゴブレットを買ったお店があるのも、ここです。
4. ヴェニスの商人 ~2004年 アメリカ・イタリア・ルクセンブルク・イギリス合作映画~
強欲なユダヤ人金貸しシャイロックが、貿易商アントーニオに貸した大金をめぐる裁判で、法学博士に化けた貴婦人ポーシャにやり込められます。
シェイクスピアの有名な戯曲『ヴェニスの商人』が、アル・パチーノやジェレミー・アイアンズ、ジョセフ・ファインズという実力派キャストを揃えて、映画化されました。
舞台は16世紀のベニス。ベニスらしい情景が現地ロケで描かれていますが、特に注目すべき点はミステリアスで怪しげな当時の雰囲気です。
【ゴンドラ】
ベニスと言えば思い出されるのが『ゴンドラ』。アントーニオ(ジェレミー・アイアンズ)が、ゴンドラに優雅に乗っているシーンが印象的です。
5. ツーリスト ~2010年 アメリカ映画~
最後にご紹介するのは、ジョニー・デップとアンジェリーナ・ジョリーの初共演で話題となった『ツーリスト』(原題:The Tourist)です。
この映画は、2005年のフランス映画『アントニー・ジマー』をハリウッド・リメイクした作品。
傷心を癒すために、イタリア(ベニス)旅行に来たアメリカ人のフランク(ジョニー・デップ)が、旅路で謎の上流階級の美女のエリーズ(アンジェリーナ・ジョリー)と知り合うことで巨大な計画に巻き込まれてゆく・・・という内容でした。
映画化の話が出た当初、フランク役にはトム・クルーズが候補に挙がっていて、ほぼ決定しかけていましたが、トム・クルーズが『ナイト&デイ』に出演することが決定したため降板、サム・ワーシントンが代演すると報じられました。しかし、さらにワーシントンの降板が決まると、ジョニー・デップへの交渉が始まり、正式に決定しました。
また、エリーズ役は当初シャーリーズ・セロンが演じることになっていたのですが降板、代わりにアンジェリーナ・ジョリーが抜擢されたのです。
【サンタ・ルチア駅】
パリ発ベニス行きの列車の中で出会ったエリーズとフランクが降り立つ終着駅。
イタリア鉄道「トレニタリア」でベニスに向かう際、玄関口となる鉄道駅です。ベニス本島とイタリア半島のメストレは鉄橋で結ばれていて、車窓からの眺めはまるで海の上を走っているよう。駅を一歩出れば、眼の前にカナル・グランデが広がります。
【ホテル ダニエリ】
エリーズとフランクが滞在するホテルが、『ホテル ダニエリ』。
ベニス最高級ホテルの1軒で、14世紀、19世紀、20世紀の3つの館からなり、館内にはムラーノ島産ベネチアン・ガラスのシャンデリアが使われています。特に14世紀の館は、ダンドロ宮殿とも呼ばれるベニス総督モチェニーゴ・ダンドロの館で、ベニス屈指の豪勢なつくりとなっています。
映画で旅する第2弾「シネマで旅しよう♪ ベニス編」はいかがでしたか?
さすが、水の都ベニスどこを映しても絵になりますね。
次回、ベニスへ旅行される際には、ぜひ参考にして、実際に訪れてみてくださいね。
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